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ガリヴァー旅行記 - スウィフト(著) - 感想

学生の時に読んだ本です。僕が『ガリヴァー旅行記』を本格的に読んでみたいと思うようになったキッカケの一つは、宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』です。空飛ぶ島のモチーフがこの作品にあったと知ったからです。

ガリヴァー旅行記
ガリヴァー旅行記
スウィフト(著)

もう一つのキッカケが、著者スウィフトの悲惨な死です。偉人の伝記や自叙伝を紹介した『伝記・自叙伝の名著』という本によって、スウィフトが狂死したことを知りました。この本には、スウィフトの死について次のように書かれていました。

「頭から枯れていく老木」のように廃人となって死んだ。

『ガリヴァー旅行記』は小人の国リリパットのエピソードなどが子供向けの話として有名ですが、ご存知のようにもともとは社会風刺の大人向け小説です。

物語の主人公は、船医のレミュエル・ガリヴァー。ガリヴァーの乗った船は難破して、小人の住むリリパットという国に漂着します。ガリヴァーは小人の国の王様に気に入られます。しかし様々な事情から反逆罪に問われてしまいます。

なんとか危機を脱出するガリヴァーですが、彼の冒険はこれだけでは終わりません。その後、巨人の国ブロブディンナグ、空飛ぶ島ラピュタ、さらに馬の国などをめぐります。

最後にガリヴァーは人間の世界に戻ってきます。しかし社会の腐臭に嫌気がさし、馬の国の思い出に浸って毎日を過ごすようになります。スウィフトの末路を知ったうえでこの結末を読むと、なんとなく狂死を予感させるものがあります。

子供のころ絵本で親しんだ夢の世界。その一歩向こうにあるザラザラとした感触。これが『ガリヴァー旅行記』の魅力だと思います。

at 16:49, あーりー, 書籍全般

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