<< 関ヶ原 - 司馬遼太郎(著) | main | ロビンソン・クルーソー >>

義経 - 司馬 遼太郎(著)

義経〈上〉 (文春文庫) 義経〈下〉 (文春文庫)
義経〈上〉 (文春文庫)
義経〈下〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎(著)

戦国でもない。幕末でもない。平安です。

戦国時代や幕末の歴史小説ばかり読んでいた僕は、たまには違う時代のものも読みたいと思うようになっていました。下剋上や尊王攘夷の熱気から、一度離れたかったのかも知れません。

手に取ったのが『義経』でした。平安時代を舞台にした小説です。戦国や幕末とは違った、ひんやりとした上品な空気感がありました。それでいて主人公は、戦国武将や幕末の志士にも負けない英雄、義経です。僕の読書欲を縦横ぴったりに満たしてくれる作品でした。

義経はある男にそそのかされたことがキッカケで英雄への道を歩み始めます。そして信じる者のために戦います。しかし、その先には悲劇的な結末が待っていました。

義経の「キッカケ」と「結末」。それらを一歩下がって眺めてみると、何が良くて何が悪かったのか、わからなくなります。わからなくなるので、もう何だっていいやと思えてきます、これはプラスの意味で。

キッカケは何だっていい。結果だって、悲劇でも喜劇でもかまわない。ただ「今」をまっすぐまっすぐ進んでいけたら、それはそれでいいのかも知れない。当時の僕はそんなふうに考えることで、お節介ながら義経を慰めたつもりになっていたような気がします。

関連書評
ふらり☆街角Walkers♪

at 17:16, あーりー, 司馬遼太郎

-, trackbacks(0), - -

trackback
url:http://books.ariken.info/trackback/1202565