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箱根の坂 - 史上初の戦国武将

箱根の坂〈上〉 (講談社文庫) 箱根の坂〈中〉 (講談社文庫) 箱根の坂〈下〉 (講談社文庫)
司馬 遼太郎(著)

コロンブスの卵。

数ある戦国武将の中でも、コロンブスのように卵を立てることができた人物は、2人だけだったと思います。

ひとりは織田信長。天下統一という途方もない夢を本気で実現しようとした最初の戦国武将です。

もうひとりは、この小説の主人公・北条早雲。ご存じ、戦国武将の第一号。日本で最初に、戦国武将になった男です。

早雲が世に出たとき、戦国武将と呼ばれる人間はまだ地上のどこにも存在していませんでした。もともと彼は、ひっそりと生きてひっそりと死んでいくはずの人間でした。

早雲は長引く戦乱を追い風にして東国へわたりました。それが早雲の転機となります。彼はそこで才覚をあらわし、またたくまに伊豆を切り取りました。

歴史上、最初の戦国武将の誕生です。その後、早雲は智謀と人望を武器に新時代のヒーローとなり、夢は大きく、関東制覇を目指します。

早雲がどのようにしてコロンブスの卵を立てたのか、そのプロセスが楽しめる小説です。

僕たちの身近にも、誰にも立てられずに転がっている卵があるのだと思います。ちょっと周りを見渡して、そんなものを探してみたくなる作品でした。

箱根の坂〈上〉 (講談社文庫)
箱根の坂〈中〉 (講談社文庫)
箱根の坂〈下〉 (講談社文庫)

at 11:50, あーりー, 司馬遼太郎

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